Dreamin' Dawn

たいがいまぁまぁのポエム

<2020年3月の読書記録>

プチ哲学 (中公文庫)

プチ哲学 (中公文庫)

昨年、夢眠書店にて購入。手にとったきっかけは、忘れるくらいにはたぶん些細なこと(…)

哲学は苦手だ。高校の倫理の授業で触れたときの印象しかないけれど、難しいし、よくわからない。
でもこの本を読みきって、「この本で伝えたかったことは、大きく言えば『考えることって、たのしいかも』ということです」と言われると、
あれ、わたし考えるの好き…というか考えこみがちなところあるぞ…?と思ったりもして。

読んでいる途中には、うーん、でもここまで思い至らないなぁと思うことも多いし…と思うところもあり、
とはいえ最後に収録されている「佐藤雅彦のプチ哲学的日々」の章を読むと、
あらっこういうのがプチ哲学的というのなら、やっぱり結構身近かも?とも思うし。
ただの逡巡かしらん。
とにかく、この本は手元に置いておいて、折に触れて開きたいなと思うことはたしか。


京都で考えた

京都で考えた

  • 作者:吉田篤弘
  • 発売日: 2017/10/20
  • メディア: 単行本
まさに「考えた」ことを、思考回路をそのまま記述しているかのような本で、
この本を読むことは、著者の思考を追体験させてもらっているかのような体験だった。
頭のなかで考えたことを、こんなにするりと読めるように、的確に伝わるように言葉に、文章にできるのがすごいなぁと思いつつ。
著者にとって「リセットする場所」である京都で読めたのも、同じく「リセット」のために京都を訪れていた身にはこころよかった。


『ある協会』ヴァージニア・ウルフ


このツイートをきっかけに手にとった、と記憶してる。購入は京都の恵文社にて。
これが…およそ100年前に書かれたお話なの…?というのが一番に出てきた感想。
いまの、この2020年の話をしているのかと思うほど、リアリティのある内容で。
それがちゃんとお話として面白くなっていることにも脱帽してる。

最後の段落がこのお話の要なのかなぁ。
かわいそうに、と思うと同時に、それをなんとかする側の立場にいることに気がついて、ちょっと途方に暮れてもいる。
100年後に読んだわたしだって、わっと泣き出してしまいそうだもの。


本屋、はじめました 増補版 (ちくま文庫)

本屋、はじめました 増補版 (ちくま文庫)

本屋Titleさん、いつか行ってみたいお店。(先ほどのtweetもTitleさんの)
しかしそう思って早半年以上、いまだ実現ならず…
実は今月上旬の関東遠征の際に行ってみようと思っていて、ちょうど増補版が出たところでこの本を手に取ってたんだけど。
残念ながら各種イヴェントが中止となったため、遠征も中止することとなり。。。

読みおわったいま思うのは、お店に行く前にこの本を読めて、読む時間を取れてよかったんだと思う。
というのも、行きたいなと思ってからの半年以上の間で、インターネットから得た情報をもとに、想像だけはめいっぱいしてて。
きっとこんなお店なんだろうなと、いわば夢をみている(別の言いかたをすれば、妄想している)状態。まぁそれがたのしいんだよなぁ。

そんな状態のなかでこの本を読んで。
その"夢(あるいはいっそ妄想)"を、"現実"にするためには、
そんなお店を実際に存在させて、それを事業として継続するためには、
これほどまでに現実的な仕事の積み重ねが必要なんだなと。圧倒されている。

いつか必ず行く、と改めて決意すると同時に、近くのお気に入りの個人書店をだいじにしよう、と。


* * * * * * *



たくさんのことががらっと変わった1ヶ月、みなさま元気にお過ごしでしょうか。
わたしはすこぶる体調よく(あっ体重は多少増えてる…)、とはいえ気持ちの面で落ち込むところもありますが、
なんとかかんとかやっています。

実は今月頭に念願叶って異動したものの、異動先の仕事がなぜだか白紙になり、
再開が決まってはいるものの時期未定、といったところで。
まぁ忍耐と鍛錬の時期なんだろうな、ということにしている。

また会う日にはどうか笑顔で、それまで元気でいられますように。