Dreamin' Dawn

たいがいまぁまぁのポエム

<2021年1月の読書記録>

新藤さん読了本で、なおかつ、カフェイン11のゲスト*1で渡邊さんが来られた際のお話を伺ったときに
いろんな意味でどうも引っかかって。
迷いながらもKindleで購入し、ようやく読了。

…正直、この本を読みながらも違和感から首をひねる箇所も多かった。
どんなところに違和感があったかを考えてみたところで、
「内容は著者の個人的な経験をメインに書かれているのに、
冒頭にその旨特記なく、タイトルからしてまるで一般的な教本のような体裁になっている、
そのギャップに対する違和感」かなぁと。

そしてもうひとつ言うと、一貫して声高な姿勢(内容でなく)に怯んでしまった部分もある。

とはいえ、その逆の反応をした箇所があったことも事実で。
目で読むことを前提とした、声に出して読まない詩、というお話には唸らされた。歌詞とは違うジャンルの「詩」だよなぁ。
加えて、新藤さんも年末のラジオで言っていたけれど、「詩」と「詩っぽいもの」の区別はたしかに難しい。
収録された詩のなかにも、わたしには物語(小説)のように読めるものもあった。

現代詩は言葉についての最新の、最先端の"研究"なのかなと思った。
たとえば化学における(最先端の)研究内容について、
最大限にかみ砕いて説明してもらったところで、たぶんわたしを含む一般の人にはほとんどわからない。
それがたとえば「青色発光ダイオード」といった形に、製品になってはじめて、
一般の人にも受け止められるところまで降りてくる。一般化ってやつかなぁ

この本に書かれていることを読む限り、
現代詩も同じように、一般の人が理解するには高度なレヴェルの"研究"なのかなぁと。*2
もっとも、研究対象がだれしもが同じように使う「言葉」であるから、
化学や物理の研究と比較すると、一般人(に括られるわたし)でも近づける部分は多いのかもしれないけれど。

これまで新藤さんが言及した読了本をすべて手に取ってきたわけではないけど、
今回は違和感を感じたからこそ、あえて手に取ってみた。
こんなふうに、既にすきなものや興味をもったものに触れるだけでなく、
違和感をもったものにも手を伸ばすことには今後も取り組みたいなと思う。


たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

友人が挙げてたからと図書館で借りてきたものの、実はなかなか手が伸びなくて。
でも読みはじめたらすごく早かった。久しぶり(でもないか)に続きを読むのが待ち遠しいお話に出会った。
内容についてはうまく言えないや…美しいお話だな、と思った。
描かれているモチーフも、お話の展開も、登場人物の関係も、美しい。遠い世界のお話だけれども、遠くて、美しい。

*1:2020年11月〜12月頭

*2:これ、もしかしたらだれかがどこかで言ってたことの受け売りになってるかもしれない…自信なくなってきた……