今更ながらに記録です。アルバム『暁』初聴き時の感想。
前置きとして。
今回はそもそも昨年のツアーで披露されていた新曲もあり、リリース前には先行配信や、MV公開、カフェイレでのオンエアなどが多くあって、
盤の初聴き時点でいろんなパターンがあると思われるので、状況を先に。
「メビウス」は昨年のツアーとその後発売されたライブ音源で聴いていた。初聴きからとっっっってもすきな曲。
「ナンバー」は昨年のツアー最終公演の配信と、発売されたライブ音源で視聴済。
「暁」はカフェイレでのオンエアを聴いていた、MVは未視聴。
「悪霊少女」は音源もMVも未視聴。
「証言」はカフェイレでのオンエアも、MVも視聴し、TV番組での歌唱(NHKの「うたコン」)も視聴済。
…「暁」と「証言」の初聴き感想を書き残していなかったのが迂闊だったなぁ。
ということで、上記2曲と既発のシングル曲以外は初聴きの状況での感想です。
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まずは新曲の歌詞カードを読んだだけの感想から。あゝなつかしき、新品の歌詞カード独特の紙の匂い…!
「悪霊少女」
タイトルだけ見た時点では「どういうこと…?」と思っていたけれど、歌詞を読んで納得、そうきたか…!
「悪霊」と「少女」って結びつかない単語だけど、恋やそれを想起させる存在と考えると、結びつく…!
純粋さを奪う邪な心と考えると悪霊でもあるし、「恋する」に続く名詞として最初に浮かぶのは「少女」かもしれない。まさに新藤がかへいれで言ってた「夢見る少女」のように
「♪その日から少女の涙は 七つの色合いを帯びてく」ってのが気になる 七つ…?虹…?
「バトロワ・ゲームス」
「ヘッショ」…?と思って調べた、ヘッドショット、頭を狙うってことなのか
「グレネード」は「比較的近距離の人員・資材・装甲車両などを攻撃するため、弾頭に炸薬または化学剤を充填した飛翔体」
(ウィキペディアより)
「敵はどこだ?」を思い出した、それのゲーム版というと安直かしらん…
とはいえゲームだから感じられる軽さがある(それこそ「ヘッショ」とか「バトロワ」もそう、そういう略語が使えるだけの"軽さ")
その一方で、ゲームだからこそ感じられる重さもあるよなぁ 「♪裏切りなどは想定内」って、「敵は〜」の世界でそんなこと口にできる?
「メビウス」
あーーーーー変わってる
と思ってしまうくらい、続ツアーのバージョンがだいすきなんです
「わかってんだ」か。一人称が「わたし」なら「わかってるの」のほうがしっくりくるかなぁ。詞を読んだだけだと。
「なまえをほしがる」が「ほしいといじけて」、「かくなるもの」が「こういうこと」はわかる、
このひらがな表記はなんとなく子どものイメージだったから、子どもの言葉づかいに即してるという意味で
「You are my Queen」
あ、これは、新藤版の「スパイス」だ…
歌詞カードの写真は娘さんかしらん?と邪推したくなるおのれの邪さに愚かさを感じ
「クラウド」
「♪燃えるような夕日」!「テーマソング」だねぇ
「ジルダ」
「ジルダ」ってオペラの登場人物にいるんだよね(ひどい)(知識とすらいえない)
新藤さんがミュージカルの脚本制作に取りかかっていることを踏まえるとして、
合わせて「コーデ」「パンフ」って略語(新鮮)が入っているからかしらん、なんだか普段の会話のように聴こえる
「ゴージャス」「スペシャル」「コンセッションズ」のカタカナ表記もなんだか新鮮に見える。
と思ってたら、新藤がこんなことを言ってて納得。なるほど。
歌詞はこの曲を最後に書いたので、全体のバランスを見てしゃべり言葉を使おうと決めて。
ちなみにサングリアって基本的には(?)泡ないよね…?(炭酸がだめなのでよく飲む)(泡があったら飲めない…)
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そして以下は音源を通して聴いたときの感想。深掘りというよりは、第一印象のメモです。
M1.暁
ストリングスが結構聴こえる…!
「♪Why not?」の意味は「なぜそうしないの?(そうしたらいいのでは?)」なのかな
「弱音を吐け」「本音を絞り出せ」、「なぜそうしないの?」なのかな
M2.カメレオン・レンズ
強いね…こういうミディアムテンポの曲だけど、シングル曲ならではの強さがある…!すきです
M3.テーマソング
ストリングスが強い。
何度かライブで聴いてるなかで、どうしても岡野くんのうたの強さが印象に残ってるけど、それと張るくらいストリングスが強い。
M4.悪霊少女
うたい出しのベース!!!こういうベースが強い曲すき
岡野くんのうたいかた…Aメロの引き…おどろおどろしさが伝わってくる。
「母」のうたいかたすき!「はっは」みたいになってるの
間奏で拍子変わるのよいね…きもちよい
「♪呪いの儀式で身を焼かれる」って相当重い言葉だけど、その言葉が乗るメロディの軽やかさよ…!
M5.Zombies are standing out
頭のデスボイス、こんな控えめだったっけ?ライブでの印象かしらん でも徐々に大きくなる=迫ってくる様子が伝わる…!
M6.ナンバー
ライブのときもそうだったけど、頭のストリングス、ラジオで聴いてるみたいな、ちょっと遠くから聴こえる音みたい
バランスかなぁ…バンドの音が大きいのと、岡野くんの歌いかたが、個人的にはもうちょい引いたほうが好きかなぁ
あと最後、ジャーンで終わるのも個人的にはちょっとちがうかも…個人の感想です
M7.バトロワ・ゲームス
はいきた、トオミさん節、すきです
すんごく踊りたくなるんだけど、この歌詞が軽くて重くて、ライブで踊れるかなぞ…でもこの音鳴ったら踊っちゃいそう…!
終わりかたもめちゃよい
M8.メビウス
メビウス〜〜〜〜!イントロからすき〜〜〜〜〜!っていう色の曲じゃないことはわかってんだ
そのままの音量でギターとうただけ、よい
…と思ってたらサビは思ったより打ち込み色が強い、音がなんというか力強い
ギターソロ、歌い終わりに食い気味なのって珍しい気がする…ライブじゃなくて音源で
最後のギターソロめっちゃよいな 言葉にならない音
からの〜〜アコギ入るのよい!余韻
M9.You are my Queen
「Queen」という言葉の持つ強さ(だって「女王」)はとても感じられないようなスパイス感
レコードみたいなチリチリって音 大サビ前と最後と2回だけかな、すき
M10.フラワー
あーーーーだいすき
そうか、これまたライブで聴けるかもしらんのか…うれしい……
「♪降り積もる〜」ってこんなオケついてたっけ ついてたのかな
M11.ブレス
ブレス〜〜〜〜〜〜!だいすき
そうなんよ、最近のシングル曲すきなの多かったんよ
自戒を込めて、老人に知恵は"与えられる"もんだけじゃないよ、自分で"身につける"もんだよ、と何度めかの
M12.クラウド
かわいい。サウンドがかわいい。
クラウドに残ってるけど「波がさらってくれたなら」いいのになってことか…。
M13.ジルダ
サウンドがとてもおしゃれ。インストでも聴いてみたいなぁ
…そして歌詞、これはどこまで妄想なんだろうかなぁ
「土曜の夜に〜」は妄想っぽい 「早く着いたら〜」「オペラの後は〜」も あと「脇役〜」も
じゃあ「君の友達は〜」は?こうして考えると面白いね
と思っていたところで、友人(と呼ばせてもらいます///)のtweetで気づかせてもらう、もしかして、これって全編妄想ってこともありえる…?
M14.証言
あ、すごい、いつの間にか聴き慣れてる…!
ひとつ気になったのが2サビの歌詞
「騒々しい〜」と「悲しみは〜」は最後が「のか?」なのに、「季節は〜」は最後が「の?」だねぇ なんでだろう…。
「の?」が女性言葉、「のか?」が男性言葉*1だと捉えると、会話、なのかなぁ…
もちろん曲先だからメロディ(音数)に合わせた可能性もあるけれど、どうなんだろう、
新藤がカフェイレでの初オンエア時にこんなことを言ってたから、個人的にはあまりそうは考えていないんだけれど…
全曲、曲とアレンジがあってから詞を書くんじゃけど、詞が先にあったような錯覚に陥る曲が多いんじゃないかなぁ、そういうふうに書けたんじゃないかなぁ、手前味噌ですけど。(中略)
「証言」とかはそう聴こえたらいいなと!思います!
(2022.7.27 カフェイン11にて)
なにか思いついたらどこかで書きます。うぅむ。
M15.VS
イントロの安心感。アルバムBEで「キング&クイーン」に感じた気持ちと同じ
リリース当時からそう思ってたけど、やっぱりそうだ、2019年の季節を思い出す曲。
「♪こんなにも晴れ渡ってる」ってそうか、夜が明けてるね もっとも、どこまで意識しているのかはわからないけれど
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この先の感想文を書くにあたって、前回のアルバムの感想文を引っ張り出してきて、読み直した。
…めっちゃちゃんと感想文書いてるじゃん。(中身がどうこうというより、書く意思がみえる)
というわけで今回もちゃんと言葉にしてみます。
上記、前回のアルバム『BUTTERFLY EFFECT』(2017)の感想文を読むなかで、改めて振り返るは当時のかれらの言葉で。
新藤「(前略)そういう意味では、より自分らの好きどころが出せたアルバムにできたんじゃないかなと」
岡野「そうだね。好きどころと、まぁなんかこだわりみたいなんがね、出せてるアルバム」
(2017.10.22 ラジオ番組「Monthly Artist File -THE VOICE-」にて)
そして今回のアルバム『暁』のインタビューではこうも言ってた。
(岡野)これまでは世の中の大きい場所、音楽シーンという広い場所にドーンと自分たちの音楽を落とすことをイメージしていたけど、
今回はそうではなく、まずは僕らのことを待ってくれている人たちに向けて音楽を落としたいという気持ちを持って
アルバム制作に臨むことができたんですよね。
─なるほど。それは音楽シーンという大海にポルノが楽曲という雫を落とす意味を問う作品だった『BUTTERFLY EFFECT』とは明らかに違った視点ですよね。
(岡野)そうですね、うん。そういう意味では、そこが一番大きな変化だったかもしれない
ちなみにもういっこ前のアルバム『RHINOCEROS』(2015)について、リリース当時に岡野くんの口から出てた言葉はこんな言葉たちで。
「世の中が求めるものに応えていくことも大事なんだなと強く感じて」「間口の広いキャッチーなもの」
「ちゃんと最大公約数を満足させられるものを出したいっていうモード」
(『B-PASS』 2015年9月号、および『ワッツイン』2015年9月号)
(なお、同じインタビューで新藤さんは「自分に矢印が向いたものを」って言ってたことは付け加えておきます)
これらをまとめて、こんなふうに受け取っている。※メンバーの発言に基づいたものではありますが、わたし個人の受け取りかたです
◆『RHINOCEROS』
→世の中に向けて、世の中に求められるものを
◆『BUTTERFLY EFFECT』
→世の中に向けて、自分たちのすきなものを
◆『暁』
→ファンに向けて、ファンに求められるものを
冒頭触れた前回の感想文を読むにあたって、
「そういえば『BUTTERFLY EFFECT』と『暁』って結構ちがう色だよなぁ」と感じていたんだけれど、
こうしてまとめてみると、そもそも方向性がちがってたんだなって。なるほどなぁ。
そのうえで個人の感想ですが、わたしは『BUTTERFLY EFFECT』がすごく聴きやすかったんだよなぁ。
現時点で『暁』はアルバムとしてどうしてもバラバラに聴こえてしまう。なんでだろう。曲の幅が広いのは今にはじまった話ではないのにね。
というわけで個人的ツアー初日までもうすこし、聴きこみますか。
*1:この表現が適切かどうかはわからないけれど