Dreamin' Dawn

ほとんどまぁまぁのポエム

<2021年3月の読書記録>

著者が1928年に(!)女子学生に向けて行なった講演をもとに書かれた小説。
テーマは「女性と小説」。「もしシェイクスピアに妹がいたら…」というたとえが秀逸で、強烈。

読むのに数カ月かかったけれど、それは読むのがもったいない気持ちと、内容のもつ力が大きかったからで、
とても読みやすかった。
ウルフならではの文体と言われるのかな、できごとの記述とともにそのときの思考が綴られていて、
その両方が並行して描かれている。
それはわたしの日日の体感と似ている。時代が違うので触れるものも違うし、思考する内容も離れている部分が多いけれど、
なにかを目にしたり耳にしたりしたときになにかを考える、そのバランスが似ている気がしている。

いまの時代も「女性だから」苦しんでいるひとたちは少なからずいる。
かくいうわたし自身、社会のなかで生きていてそう感じるときもある。
それでも、いま自分たちの手のなかにあるものは、これまでにだれかが苦しみながら勝ち取ってきたものだから。
いまのわたしも苦しみながらも諦めないようにしていたいと思う。


川上未映子「刺繍糸」

国際女性デー(3/8)に朝日新聞朝刊に掲載された短編小説。
www.asahi.com

他所に書いた、読後の率直な感想がこれ

ときに自分が選ばない/選んでこなかった道を選ぶ人びとが描かれている未映子さんの小説は、想像することを教えてくれる
そしてそんなことを言っていたら、いまの自分にストレートに突き刺さる箇所が出てきて打ちのめされる このお話がまさにそう

上記の「自分ひとりの部屋」と通じるところが大きいよな、と思っていたところで、
いま考えると、先月の読書記録に書いた岸さんのお話にある、「他者の合理性」のお話にも通じるものがあるよなぁと
こういう作品を読むことができるのは、わたしが小説というジャンルの本を読みたい(読むひとでありたい)と思う理由のひとつだなぁ

<2021年2月の読書記録>

NHKの番組『100分で名著』を毎週録画予約している。真剣に見たり、場合によっては見なかったりもするけれど。
ご存知のかたも多いとは思うけれど、25分の番組×4回(1ヶ月)を通して、
1冊の本を指南役のゲストとともに伊集院光さんが読んでいく番組で。

www.nhk.or.jp

昨年末、12月に取り上げられた名著がこの本だった。(Twitterで話題になっていたらしいけれど、そのことはあとから知った)
慌ただしくて録画が溜まっていたのを、年末年始休暇になんとなく見ていたところ、
この月の先生(解説者)が気になっていた岸政彦さんだったうえに、
第2回のテーマ(「趣味という闘争」)がとても興味深くて、観るだけでは飽き足らず、はじめてこの番組のテキストを買った。

…こうして読んでみての感想を書こうとしても、興味深いなぁのひと言がまず出てくる。
読んでみて*1なお「興味深い」ということは、これからも考えるべき内容なのかなぁとも思っている。

ひとつ、これはこういうことなのかなぁと勝手な解釈をしてるところがあって。(語ります)
(余談、たぶんこの「語りたくなる」のがこの本の魅力なんだろうし、Twitterでバズった一因なのかもしれないな、と)
この本、そして原著では「稲妻の一撃」を否定しているけれど、わたしはどうもそれを信じたい気持ちを捨てられなくて。

「稲妻の一撃」とはなんなのか、そしてそれをなぜ否定するのか。ブルデューの定義、そして岸さんの解釈はこうだ。

すばらしい芸術や音楽との、突然の出会い。それは魂を震わすような、ドラマティックな瞬間です。
彼(ブルデュー)はこの出会いの瞬間、何か霊的な、偶然の、心と心とが直接ぶつかり合うような触れ合いを「稲妻の一撃」と言い換え、
そしてあっさりとそれを否定します。
(中略)
芸術作品に自然に出会うということそれ自体が幻想だというわけです。(P.20)

続けて、そう考える理由が書かれている。

芸術作品の素晴らしさを心から受容できるのも、その知識や態度、構えなどの出会いの前提となるものを家庭や学校から学んでいる、
言い換えれば芸術と出会うための「遺産」があるからだと言うのです。
(中略)
そもそも音楽を鑑賞するという習慣、態度、構え、性向といったものがまったくないと、ラジオから流れてくるものはただの音にしか感じられないでしょう。
音楽という芸術分野を鑑賞する態度や習慣や構えをまったく持たない状態では、
たとえラジオからたまたま素晴らしいピアノが流れてきても、「ウィントン・ケリーめっちゃいい!」とは思えないのです。(P.22)

ある芸術を受け取る素地がないと「これはよい」と反応できない、そしてその素地は教育水準と出身階層(つまり家庭や学校)に規定されている、
つまり、「素晴らしい芸術との出会い」は“お膳立てされた出会い”で、“純粋な出会いなどではまったくない”。(P.67)
そのことにはなるほどと唸らされるんだけれど、それを前提として感じたことがあって。

ある芸術を受け取る素地があって、それに反応することが規定されていたとして、
それに出会うタイミングはそれぞれなのではないかと思うし、
そのタイミングに「稲妻の一撃」を、つまりドラマティックな運命性を感じることはあるのではないかと思う。

言い換えると、ある芸術に出会う機会があったとして、それに反応するかどうかはそのひとの素地次第である。
とはいえ素地があっても、出会う機会があってはじめて反応することができるんじゃないかなぁ。

たとえば、わたしが音楽番組で聴いたポルノグラフィティの「オレ、天使」がどうも気になったのも、
雑誌の音楽コーナーで紹介されていた安藤裕子ねえやんのCDを聴いてみようと思って図書館に行ったのも、
pupaを知ったところで数日後に近くでライブの予定があるからと当日券を予約したのも、
「音楽番組を見る」「雑誌を読む」「図書館に行く」「ライブの情報を仕入れる」「当日券を取るために電話する」
という行為をする環境(習慣と言ってもいいかもしれない)があったからこそできたことで。

とはいえ、その日そのタイミングでそれらの行為をしていなければ、反応できなかった。
たとえば、風邪を引いていてその週の音楽番組を見ていなければ、
忙しくてその号の雑誌は流し読みになっていたとしたら、バンドの存在を知ったのがライブ翌日だったならば。

その機の巡り合わせ、タイミングについて「稲妻の一撃」を感じてしまう…のは、社会学的には夢みがちなのかなぁ。
(もっとも、原著を読めていないところでこれもただの感想でしかないんだけれど)

個人的には、そこに本書最後に岸さんが書く「自由」、「有限の規則から無限の行為を産出していくこと(P.98)」を感じてしまう。
その芸術に反応する素地があったところで、いつ出会うかは自分の行為次第、
だからこそ自ら行動を起こすことがわれわれに与えられた「自由」
じゃないかなぁ、と思った、思ってる。


それとは別の話として、岸さんが言うところの「他者の合理性」、これにも深く頷いてるところ。

すべての人の行為や判断には、たとえ私たちにとって簡単に理解できないもの、あるいはまったく受け入れられないようなものでさえ、
そこにはその人なりの理由や動機や根拠がある。つまりそれは、その人なりの合理性がある、ということなのです。(P.87)

一見すると非合理的な行為をしている人でも、その人が生きている世界の構造や文脈を丁寧に見てみると、相応の合理性があるのです。(P.88)

自分からすると合理性がなくても、その人(他者)にとっては合理性があるんだ。
たくさんの人と関わるなかで、すべての人に対してその人の「合理性」を丁寧に追って理解することは現実的に難しいけれど、
この考えかたは人間として社会的に生きる以上、頭に置いておきたい。

最後に余談ながらに、テキストを読み直してからもう一度番組を見直したところで、
テキストとは割と違う話をしているんだな、と思った。その違いはMCの伊集院さんから出てくるところが大きいんだろうけど。


* * * * * * *



あまりにも煮詰まって、弾丸で旅気分を味わってきた誕生日。
いつかいつかと思っていたところで、意外とすぐに叶えられるんだなぁと。
すっごくよかったので、またちがう季節に行きたいな。

*1:しかももう何度か読んでいる、この文章を書くために

<2021年1月の読書記録>

新藤さん読了本で、なおかつ、カフェイン11のゲスト*1で渡邊さんが来られた際のお話を伺ったときに
いろんな意味でどうも引っかかって。
迷いながらもKindleで購入し、ようやく読了。

…正直、この本を読みながらも違和感から首をひねる箇所も多かった。
どんなところに違和感があったかを考えてみたところで、
「内容は著者の個人的な経験をメインに書かれているのに、
冒頭にその旨特記なく、タイトルからしてまるで一般的な教本のような体裁になっている、
そのギャップに対する違和感」かなぁと。

そしてもうひとつ言うと、一貫して声高な姿勢(内容でなく)に怯んでしまった部分もある。

とはいえ、その逆の反応をした箇所があったことも事実で。
目で読むことを前提とした、声に出して読まない詩、というお話には唸らされた。歌詞とは違うジャンルの「詩」だよなぁ。
加えて、新藤さんも年末のラジオで言っていたけれど、「詩」と「詩っぽいもの」の区別はたしかに難しい。
収録された詩のなかにも、わたしには物語(小説)のように読めるものもあった。

現代詩は言葉についての最新の、最先端の"研究"なのかなと思った。
たとえば化学における(最先端の)研究内容について、
最大限にかみ砕いて説明してもらったところで、たぶんわたしを含む一般の人にはほとんどわからない。
それがたとえば「青色発光ダイオード」といった形に、製品になってはじめて、
一般の人にも受け止められるところまで降りてくる。一般化ってやつかなぁ

この本に書かれていることを読む限り、
現代詩も同じように、一般の人が理解するには高度なレヴェルの"研究"なのかなぁと。*2
もっとも、研究対象がだれしもが同じように使う「言葉」であるから、
化学や物理の研究と比較すると、一般人(に括られるわたし)でも近づける部分は多いのかもしれないけれど。

これまで新藤さんが言及した読了本をすべて手に取ってきたわけではないけど、
今回は違和感を感じたからこそ、あえて手に取ってみた。
こんなふうに、既にすきなものや興味をもったものに触れるだけでなく、
違和感をもったものにも手を伸ばすことには今後も取り組みたいなと思う。


たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

友人が挙げてたからと図書館で借りてきたものの、実はなかなか手が伸びなくて。
でも読みはじめたらすごく早かった。久しぶり(でもないか)に続きを読むのが待ち遠しいお話に出会った。
内容についてはうまく言えないや…美しいお話だな、と思った。
描かれているモチーフも、お話の展開も、登場人物の関係も、美しい。遠い世界のお話だけれども、遠くて、美しい。

*1:2020年11月〜12月頭

*2:これ、もしかしたらだれかがどこかで言ってたことの受け売りになってるかもしれない…自信なくなってきた……

<2020年12月の読書記録>

百鬼園随筆 (新潮文庫)

百鬼園随筆 (新潮文庫)

タイトルには「随筆集」とはあるけれど、読んだ感想としても、そして解説を読んでも、どこまでも小説に近い、
けれどあくまでも随筆集。たぶん。

いやぁこれはおもしろいぞ。
8月にブックカフェ?古本屋さん?で買ってからちびちび読んでたものを、ついに読み終わってしまった…!

内田百間さんのことを知ったのは、細野さんのライブでのMC。
2016年のツアーの岡山公演MCにて、細野さんの「岡山といえば…」という言葉に続いてお名前が出てきたのがきっかけ。
失礼ながらにそれまで存じ上げなかったけれど、すぐに検索してみたらどうやら怖い類の小説をお書きになる方のようで、
お名前は心に留めて、著作は手に取らずにいたところで、今年の夏。この本に出会いまして(冒頭に戻る)

いやーーーーおもしろい。面白いのもあるけど、おもしろい。
あまりにもおもしろくて、収録作のひとつの概要を家族に話してみたところ、落語みたいと言われてなるほどなぁと思うなど。


生きるとか死ぬとか父親とか

生きるとか死ぬとか父親とか

お父様との出来事を綴ったエッセイ(連載)をまとめた本。なんと2021年春にドラマ化されるそうで。
www.tv-tokyo.co.jp

しかしまぁ、これは…スーさん…すごいな……すごいなぁ

先日、家族の周りになにかあったときに*1
人一倍うろたえて、自分の仕事のことばかり口走っていた自分には刺さる はぁ
間違いなく2021年の課題のひとつだよな…借りて読んだけど、手元に置くべく手配します。

それとは別に、2020年だからこそ刺さる言葉もあって。

心臓が動いているだけでは、その人は「生きている」とは言えない。外的刺激が人を活かす。
自由に動けなくなったいまでは、以前の日常を薄くトレースすることさえ娯楽になりうる。
(「真っ赤なマニキュア」より)

ケアハウスにいらしたご親族のことを書いている文章なんだけれど、
この段落で突然わが身のことのように、実感を持って今の、今年の状況を言いあらわしているようで
読んでいるうちにはっとした。

近所へのコンビニやスーパーやドラッグストアへの買い物、運動不足解消のための散歩、在宅勤務時の昼食づくり、
どれも生活に必要なこととはいえ、「娯楽」として機能していた面も間違いなくあったように思う。

外的刺激、どんな環境に置かれたとしても取りに行きたいし、取りにいかないとなぁ
と思うと、また本が増える年末年始


3年の星占い 水瓶座 2021-2023

3年の星占い 水瓶座 2021-2023

水瓶座さんよ、グレートコンジャンクションとやらがあなたの星座で起きますよ、と言われつづけて1年(たぶんそれくらい)
なんかまた大変なことが起きるん……?
いやもう2019年末~2020年冒頭にいろいろひっくり返したし、そのあとはひっくり返されもしたけど…まだなんかあるん……?
と思っていたところで、この本を読んで「大丈夫」だと思えた。

そしてもうひとつ、2019年1月1日に感じたことを思い出した。
ポルノグラフィティ 16thライヴサーキット"UNFADED" 大阪城ホール公演終わりに感じた(そして書き残してた)こと。

このツアー、めっっっちゃしあわせになると同時に、正直めっちゃ苦しい場面もある。
わたしはまだまだだ。至らないね。それでも、こうしてしあわせに一緒に新年を迎えられて、心からうれしいです。
そういう存在でいてくれてありがとう。こちらこそ、新年もよろしくお願いいたします。

なんかこう…かれらとの距離というよりは、かれらに影響されてつくりあげた、自分の理想との距離を感じた。
打ちのめされた。やることだらけだ。

ほんとにね、いまもそう、やることだらけだよ。
そしてそれをやるのは今年なのか、と感じてもいる。


Perfume COSTUME BOOK 2005-2020

Perfume COSTUME BOOK 2005-2020

Perfumeのいわゆる衣装本。
メジャーデビューから2020年までのお衣裳のうち(なかには数分のTV出演一度だけ、そのフェスだけで着用されたものもある)
3人分が公式の手元に現存するものが、すべて撮りおろしでまとめられている。

そうなると当然ですが300ページ超の厚み、やーっと全部目を通せた!
本物を近くで見たことあるもの、テレビや写真で見たもの、おそらく初見のもの、いろいろあった。
そんななかで以下自己満足、載っているなかですきなお衣装を羅列してみる
(ナタリーさんありがとう)(ほぼ暗号です失敬)

シティMV(これオリオリだったのか…!)

コンピューターシティ

コンピューターシティ

  • アーティスト:Perfume
  • 発売日: 2006/01/11
  • メディア: CD

ltwアー写(アニエス〜〜!)
natalie.mu

ワンディスMV(怪獣ワンピ〜〜!)

ワンルーム・ディスコ(通常盤)

ワンルーム・ディスコ(通常盤)

  • アーティスト:Perfume
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: CD

代々木の赤×白(イーリーキシモト〜〜!)(そしてこのナタリーさんのコメントがよき)
natalie.mu

直角二等辺の白(のっちの!七部丈パンツ!!!)
natalie.mu

直角二等辺の黒×ゴールド(TOGAやん〜〜)
natalie.mu

ねぇのマリメッコ(カラータイツ~!!)
natalie.mu

東京ドームの黒×蛍光(鉄板、なにがか知らんけど)
natalie.mu

WT3のミントグリーン(色がすき)
natalie.mu

紅白2015PMU歌唱時(紅白の舞台で差し色が赤なのがにくい!)(これだけ引用できる画像が見つけられなかった)

Iyw(やっぱ三者三様なのがよい)
natalie.mu

Perfume Clips 2(ゆかちゃんのコートが欲しいです)
natalie.mu

REQUESTAGE15(色味がすき!)
funky802.com

FPツアーのピンクもブルー(↓)も変形版も(↓↓)
natalie.mu
natalie.mu

再生MV(差し色!のっちの髪型と長めのパンツ丈がよき)
natalie.mu

P cubedグリーンボレロとオーバースカート(シルエット!)
natalie.mu

わたしはたぶん三田さんのお衣裳がすきなんだろうな。
そしてこれからもたくさんのお衣装を見られたらいいな、と、ただそれだけを願ういちファン。


* * * * * * *


そして以下、1年のまとめ…というと大袈裟だけれども、自分語り入ります。また長いです。

突然ですが。
ここは完全に自分のための文章を書く場所として設定してて。
主なコンテンツ(という表現自体が他者を意識しているようなものに感じるのはわたしだけか)であるライブの感想文もそう、
いつかのわたしのために書いてる。(その"いつか"には書いている途中の自分のことも含む)

でも2020年、必要に駆られて他人に読まれるための文章を定期的に書く必要が生じて
(つまり仕事でいわゆる定時報告をするようになって)。
憂鬱な気持ちになりつつも、まぁもう10年…以上かな、ここで文章を月に1回は書いていたから、
書くこと自体への慣れはあるし、と思っていたところで。

思い出した。文章を書くこと自体は苦でないにしても、人に読まれるための文章を書くのって、苦手だったわ。

それが苦手で、大学入試のときも小論文のない学校を選んだし、
ゼミを選ぶ条件にも卒業論文が必須でないことを入れていた。
(もっとも、結果的に卒業論文以外でたくさん書いたけれど…*2

しかし仕事なのでそんなことは言っていられず、やむなく人に読んでもらうための文章を書こうとやってみたところで、
全然伝わらない。納得できるものにならない。でも期限までには出さないといけない。
先輩が書いた文章*3は、読みやすいし、端的にまとまっているし。
それを参考にさせてもらったうえで、当たり前だけど自分の報告は自分で続けないといけない。

そんな経験をした年の瀬に、この感想文を書きあげた。
yellowsky.hatenablog.jp

「書きあげた」と表現したとおり、それこそ1年前くらいから書いては寝かせ、また書いては寝かせていたものを、
やっと形にできたのが12月の頭で。
その書きあげたタイミングで、内容を煮詰めただけでなく文章の構成も変えた。
これまでに書いてきたような箇条書き*4のような形式ではなく、
全体をひとつの文章として書くことを意識した。
今回は、そのほうが読むときにわかりやすいと思ったから。書けるかどうかはわからないけれど、やってみようと思った。

そして自分が納得できるなと思ったところで筆を置いて、ここに載せたところで、
おともだち*5から、とてもうれしい感想をもらった。本当にありがとうございます。
伝わったんだ、と思えたし、そのことがとてもうれしかった。

それと同時に、普段の仕事(≒生活のための活動)で重い腰を上げながら取り組んできたことが、
巡り巡ってここに、自分の人生でだいじにしているところ、重きを置いているところに生かされたんだな、と
これまでにない気持ちになっている。

ここでは自分が書きたいことを書くことがいちばんだいじだけれど、
それをどういった形で書くのか、そのことは都度考えて書きたいな。
そして、書きたい形で書けるだけの力はつけたいなとも思う。つまりまだまだがんばりましょう、といったところ。


* * * * * * *


というわけで、ここまで読んでくださってありがとうございます。
長くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

*1:結局大事には至らなかった

*2:それはほとんど好き勝手に書いた文章だったから苦にならなかった

*3:公式に覗き見させてもらった

*4:というには各項目が長すぎるけど

*5:と呼ばせてください!

君も幸せについて考えてみてよ

<2020年の10曲>
なんとまぁ。
現地ライブも1回しか行けなかったし、今年はぜんぜん選べねぇーーーとか思っていたらまさか、
10曲の枠が埋まっていた…はじめてでは……
なんなら、安藤裕子ねえやんの曲は入れていいか微妙だったから
(∵こないだの配信ライブの曲で、公式がセットリスト公開してない)外したんじゃよ…

まぁいうて、定番のメンツになったことは事実で。
おっかしいな、今年は例年以上にラジオもSpotifyもたくさん聴いたんだけれどなぁ。


* * * * * * *


Perfume「MY COLOR」

MY COLOR

MY COLOR

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥255

2月、今年唯一の現地参戦になっちゃったな、Perfume京セラドーム公演(2日目のみ)。
今だから言うけど、アリーナ2列目実質どセンブロックでした。*1
Perfumeのライブにもかかわらず、演出はほとんど記憶にないです。
ずーーーっとテレビで見てるくらいの距離感。いやほんまテレビ見とるみたいやった。
ドームのキャパで、近すぎて固まって踊れんとかある?

その一方で、メンバーがトロッコに乗って移動したアリーナの真ん中(=自席からは距離がある)でパフォーマンスした
「Party Maker」のときには、爆発的に踊ってた(と、同行者が)いやぁたのしかった。
そんでまた、そのトロッコでメインステージに帰ってきたときにうたってたPSPS、
最後のポーズを取るのっちを見上げた画、いまでも鮮明に思い出せるんだよなぁ

といろいろ言いつつも、1曲選ぶならやっぱりこっちだった。
盛大なファンサ曲、たのしかったなぁ…いま思うとすべてがゆめのよう……
もっと言うならこの曲終わりの最後の挨拶にて、のっちと目が合った感覚ははじめてだった。めっっっちゃ客席見てたなぁ。

メンバーは悔しい思いも大きいツアーだっただろうけれど、そのことをかなしむ気持ちもあるけれど、
少なくともわたしにとってはキラキラばっかりの思い出です。ありがとう。


電気グルーヴ「Baby's on Fire」

Baby's on Fire

Baby's on Fire

6月、瀧カムバック。
今年も電気にはお世話になりました。
正直1曲に絞れないんだけど、今年はこれで。7月に「Set you Free」のMVプレミア公開で吹き出したのもよき思い出。
配信ライブは諸事情により見られなかったので、次があることを祈りながら音源を聴きまくっています。来年もよろしくお願いします。


・METAFIVE「環境と心理」

環境と心理

環境と心理

7月、配信リリース。
たぶん今年挙げる曲で唯一の今年リリース…?一時期は延延とこの曲をループしてた。
幸宏さんがこう言ってくれるから、わたしも希望を持ってがんばらねば、と、当時もそう思ったし、いまもそう思う。
どうかおだいじになさってください。
待ってます、って胸張って言えるように。


くるり「everybody feels the same」

7月、磔磔からの配信ライブより。
いつか行ってみたかった磔磔、ましてやくるりで、それがこんな形で叶うなんて!と、
ふわふわ観てたところでこの1曲、タイトルにほんまその通りよ、と思ったことを忘れてない。「everybody feels the same」


Perfume「DISPLAY」

DISPLAY

DISPLAY

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥255

9月、「Reframe」映画館上映より。
新しい仕事が忙しくて休みもままならない時期、スケジュールにねじ込んで映画館へ向かったけれど、
オープニング〜この10分だけで来てよかった、と思わせてもらった。

そして2月のドーム公演の客入れ中、ステージに張り出されたスクリーンに、
ベストアルバム収録曲のタイトルが次次と流れてきてて。
だいたい一度に数曲のタイトルが出てくるんだけど、この「DISPLAY」は1曲が一面にバーンと。
ライブ前にまずそこでひとり沸いた思い出。笑


東京事変「某都民」

某都民

某都民

9月、映画館で観たライブビューイングより。
今年の大きなトピックスは事変再生、だよね。
年明けに「事変が"現役の"バンドとしていてくれるのであれば、2020、大変心強い」って別で書いたけど、ほんとにそう。
そんななか今年気づいたこと、わっちの顔が好き。
と思っていたところで、ライビュのこの曲で気づいた、わっちの声もすき。


Perfume「GLITTER」

GLITTER

GLITTER

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥255

9月、オンライン配信ライブより。(ライブではAlbum-mixだった気もする、、、しかし泣いていてよく覚えていない)
この曲、Perfumeの曲のなかでたぶん5本の指に入るくらいにはすきで。
でも(わたしが行った)ライブでほとんど聴けてなくて。
先述のドーム公演でやってくれ〜〜〜〜と思ってたら、ここできましたね。泣いた。
…しかし実は当日、公式さんの告知Twitterで気づいてしまったという。だからこそ期待が高まったんだけれど。


ポルノグラフィティ「星球」

星球

星球

12月、配信ライブより。
感想文はぽちぽち書いてるけど、まだ全然なので先にここで。
「♪クリスマスツリーを飾る星球みたいな時が サバイバルな人生には必要」
今年このフレーズが響かないひとはいないのでは…?って思うくらい(※比喩です)に、
少なくともわたしのなかにはがんがんに響いてきた。
もともとだいじでだいすきな曲だったけど
(2012年のツアー、ほとんどこの曲だけのためにツアーに通っていたし、この曲があったからたのしめたツアーだった)
今年最大のご褒美でした。この曲もポルノの曲で5本の指に入るくらい、だいすきな曲です。


ポルノグラフィティ一雫

一雫

一雫

12月、配信ライブより。
今回のライブで本編最後の曲、いま伝えたかったのはこの曲だったんだなって。
ちょっといろいろ考えてるけど、まだまとまらないのでまたおって。

そのほかにも、11月にはこの曲を聴きたくて広島に行った。
テーマソングになっているイベント「ひろしまはなのわ2020」、もっと緑鮮やかな時期に行くつもりだったんだけれど、
いまは今年この状況で行けたこと、もうそれだけで、という気持ち。

hananowa2020.com


そして先日、1年越しで書き上げたドーム公演の感想文でもこの曲のことを結構考えていて。
そういう意味で、この曲を追い求めた1年でもあったよなぁと。


ポルノグラフィティ「幸せについて本気出して考えてみた」

いやーーーーーーこれでした。やっぱこれだわ。
ずーーーっとだいすきなシングル曲で、ほんとにだいじにしてる曲だったけど、
その意味がまたひとつ大きくなった1年でした。

4月、ファンクラブ限定の配信番組でのリモート演奏。
この曲を聴けたことが、選んでくれたことが、うれしくてうれしくて。
間違いなくあのときの糧になってたし、それはいまもそう。
次はライブで聴きたいです。


* * * * * * *


というわけで今年も1年過ぎました。過ぎました?過ぎたんですか???
といったところではありますが、過ぎたようです。
こんな僻地へ一度でも来ていただいたみたさま、ありがとうございました。

わたしも例に漏れずいろいろありました。
まさか数年越しの異動希望が叶うとは、まさか自分が在宅勤務をするとは、まさか普通車のレンタカーで峠越えをするとは、
こう書くと仕事のことばかりですが、そればっかりでもなくって。

マリノス、1試合も行けなかったな…遠かった……ポルノちゃんのライブもそう。配信は全力でたのしんだとはいえ。

そんななかでも変わらないたのしみもあり(こんななかでも功治くんの試合を観に行けたのは、今年の数少ない支えだった)
(ほかにも美術館や映画館や、そして遠方の友人たち!)(もちろんインターネット上でのつながりにも!)
新しく見つけたたのしみもあり(爪を塗ることがこんなにすきだったのかと気づいた1年でもあった)(OSAJIあいしてる)
(そして有賀さんのスープもそう)
おかげさまでなんとかここまでやってこられました。

来年もがんばります。
詳しくは12月の読書記録のところで書くつもりだけれど、がんばります。
その途中でお会いできますよう、そしてそのためにも、わたしの勝手ではありますが、どうか、どうか元気でお過ごしください。

*1:アリーナのどセンターにトロッコが走る通路があって、その横のブロック

<2020年11月の読書記録>

ショートカット (河出文庫)

ショートカット (河出文庫)

短編集、何度目かの再読。「やさしさ」がすきだったな。

千の扉 (中公文庫)

千の扉 (中公文庫)

柴崎さんの小説についての解説や評論を読むと、さまざまな人から同じように評されていることがあって。
たとえば、これは今作の解説にある岸政彦さんの言葉。

柴崎の小説にはいつも、ここではないどこか、いまではないいつか、わたしではないだれかに対する、ひそやかな想像が描かれる。それが柴崎の小説の、もっとも重要なテーマだと思う。

これまで柴崎さんの著作のうちのほとんどを読んできたけど、
こういった解説における、小説家としての柴崎さんを評する言葉(作家評というやつか?)や、柴崎さんの小説の特徴を説明した言葉(同じか?)が
反論はしないものの、どうもいまいち腑に落ちなくて。たいがい読み流していたんだけれど。

でも、今回の解説の最後を読んで納得した。こういうことが言いたかったのか、と。

しかし、閉じられたその頁のなかで、誰にも読まれないままに、膨大な人びとの人生が続いていくことを、つい想像してしまう。だから、柴崎友香の作品には、終わりがない。

柴崎さんの小説に出てくる人びとは、そんなに特別じゃなくて。
実際にどこかにいそうだし、同じ時代を生きているような気すらしてて。

だから再読のために本を開くと、登場人物の存在を思い出すような感覚になることがある。
実際にこれまでに会った人たちのことを思い出すのと同じように。
たとえば卒業以来会っていない同級生や、新卒で入った会社の先輩、
子どものころ親戚に連れて行かれた居酒屋の常連さんのように、
"いまの"わたしの生活にいない人たち。
そんな人たちのことを「いまどうしてるのかな、元気かな」と思い出すような感覚。

これはわたしが柴崎さんの小説を集めてしまう理由にも繋がっているんだろうな。
読み返そうと開くことで、「そういえばこんな人いたな、元気にしてるかな?」といった気持ちになる。懐かしさ。

「(なんでもよくはないけれど)なにか本を読みたい」というとき、たいてい手に取るのは柴崎さんの小説で、
だからお守りのように手元に置いてる。
静かで、落ち着いていて。起承転結はあるんだけど、どこか淡淡としていて。その具合が居心地がいいんだと思う。居心地。

もうひとつ理由を挙げるなら、しゃべらなくても考えている主人公が多いこともあるのかな。
たぶんあなたもわたしもみんなそうなんだろうけれど、そういう時間のことをほかの人とわざわざ話すことってなくって。
だからこそ、柴崎さんの本にはそういう時間を共有できる知人のような、そんな感覚があるのかもしれない。

<2020年10月の読書記録>

ずっと〜iPhoneのメモで眠っていたの〜〜〜
今さら〜〜ながらに〜〜〜記録なので〜〜〜


面白い。というか肌に合うんだろうな。
手の届かない世界の話ながらも…いや、手の届かないからこそというべきか、
そこで描かれる人間模様(そのなかには見覚えのあるようなものも含まれる)に、どうも惹かれてしまう。
そしてそれはたぶん、翻訳が肌に合うからなんだろうな、と、感想の冒頭に戻る

余談として、この本を読み終わって数日後、だいすきな弦楽器奏者が読んでいておったまげた
しかも愛読書だというからなおさらに


途中でページをめくる手が止まりそうになった、なぜなら怖かったから…
あくまでも寓話なんだけれど、他人ごとだとは思えなくて。
役者あとがきにもあったけれど、われわれは「動物農場」の一員である以上、どのタイミングでなにをするのか、慎重に見極めたうえで行動しなければ、と


珍しくハードカバーで持っている。つまり数年ぶりの再読。

読後の感想としては、、、苦しいな、、、
そしてこの後が気になる、な

とはいえ、話の内容に想いを馳せるというよりは、文章のうつくしさに惚れる読書だった
未映子さんの小説を読むときには、たいがいそうなってしまう
今回は「恋をする」ということが、これでもかと完璧に描写されていたように思う

とくに夜についての表現、
ハードカバー初版P.170〜171の段落がいっとうすきで、特にこのふたつの文章

毎日は何度でも夜になった。

夜は、わたしの目と耳と胸を、いっぱいにした。

うつくしい文章だな、と思う。
詩的という表現も浮かんだけれど、もう一度考えて、やっぱりうつくしいという表現がしっくりくる。


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11月のもあるけど、ちょっと書ききれてないのでまたおって(・∀・)/