Dreamin' Dawn

たいがいまぁまぁのポエム

ポルノグラフィティ 19thライヴサーキット “PG wasn’t built in a day” @ さいたまスーパーアリーナ(240211)

ツアー4本目、さいたま2日目
スタンド400レベル20列下手側より。

帰りに撮った会場の外観。照明の色をイヴェントに合わせて変えてくれているとのことで、
今回のツアーに合わせた色になっていたそう!きれいだったなぁ

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<2024年2月の読書記録>

柚木麻子さんの小説2冊目。1冊目に読んだ『早稲女、女、男』と違って、ちゃんと「物語」を読んだ気がする。

「横浜」って、こういう街だったんだなぁ。F・マリノスのサポーターになって15年以上、毎年何回も訪れる、友人も多く住んでいる街だけど、だからこその感慨でもある。
山手のあたり、また横浜生まれ横浜育ちのお友だちと巡ってみたいなぁ、、、

もうひとつ、登場人物の女性が、「今は『一度失敗したら終わり、もう許されない』という状況なのが本当にかわいそう」というようなことを言っていて、
そうか、それってかわいそうなんだ、と思う。それが当たり前として生きてきた側なので。そうか。そうじゃない時代があったんだよなぁ。
こう感じる世代だからこそ、この作品を「物語」として、ある意味で客観的に読めたんだろうかな。



柚木麻子さんの小説3冊目。強烈だった。この作品、映像化されてるそうだけれど、こわくて見られそうにない。。。

www.mbs.jp
ドラマ版公式サイトの「震撼恋愛ミステリー」の文字にちょっとほっとしてる。これは…ミステリーだと思ったから。

1月の読書記録で書いたとおり、「他人から評価されることがこわい」と感じたところにこの伊藤。

楽しいより、充実感を得るより、金を稼ぐより、傷つけられない方が本当は重要なんですよ。僕もそうです。
(中略)
だから、決して、作品を完成させるつもりはないんです。作品ができたら、必ず批判されます。

これを貫いている伊藤は、強い。作中でもほかの登場人物にこう言われている。

結局、自分から何も発さない人間がこの世界で一番強いのだ。

そうなんだよ。そしてわたしにそうなるだけの覚悟はないんだよな…ということを突きつけられている。これをこうして書いている時点で、ね。



『ひとりになること 花をおくるよ』
book.asahi.com

植本一子さんと、滝口悠生さんの往復書簡。
個人出版の作品だそうで、公式サイトが見当たらないのでこちらリンクを貼らせてもらう。。。

それぞれの最後の一通に書かれたこの言葉たち、
「これがすべてを物語っている」とまとめることは的外れだけれど、すごく印象に残っている。こうしてメモしてしまうくらいには。

一子さんのこの言葉

関係性は目に見えないから、私はこうして言葉で形にしたいんだと思います。

滝口さんのこの言葉

自分が言いたいことが相手に伝わることへの執着の薄さは、やはり自分が小説を書くひとだからなのか、自分の書く言葉は、届けと思って届くより、自分から遠く離れたところで、偶然のように届いてほしいと思う気持ちがあるような気がします。

そして武田砂鉄さんのあとがきも、とてもよかった。「なんとかやる、それしかない」その通りだと思う。

<2024年1月の読書記録>

Kindleにて、柚木麻子さんの小説をはじめて読みました。
早稲田を受験するチャンスがあったのに受けなかった身(そしてさらに言えば女)として、ゾクっとする、身につまされるような経験だった、、、
めちゃめちゃ思い当たる節、ある あぁでもここまでの行動力はないんだよなぁ


これだけいろんなことを考えてしまうほうだと思うけれど、実は自分のことはあんまり考えてない。なんでってこわいんだろうね。
でも久しぶりにここまで抉られたし、ちょっとだけ…と、なんでゾクっとするんだろう、って考えてみて、
結局、ひとに評価されるのがこわいんだろうな、と思っている。
よい評価だとしても、悪い評価だとしても。ジャッジしないでほしい、いてもいなくても同じだと思ってほしい、
それが絶対に、いちばん楽だから。

だから仕事でも、もう同じ仕事を同じ担当エリアで4年やってて、たぶんおそらくそれなりに顔は知られているはずなのに、
いまだに直接話したことがない人と改めてサシで話す機会が出てきたときには、
その前についつい同僚に「知ってるかな、私のこと知らんよな」って、ひとことこぼしてしまう。

同僚は優しいので「それはないでしょう」と言ってくれるけれど、その答えに半分安心して、半分緊張してしまう。
そうか、わたしのこと、もう知ってるのか…なんらかのイメージを持たれてしまっているのか…と。
それは仕事をするうえでありがたいことではあるけれど、わたし個人としては、こわいよね。


…といったことを考えていたら、次に読んだ柚木さんの本でまた抉られるという。それは翌月の話。

<2023年12月の読書記録>

この夏、夢眠書店にて、たぬきゅんブックカバー(ミントグリーン)とともに購入。
ほのかな暗闇のなかをほのかに照らす、あたたかい炎のようなイメージ。
たぶん、きっと、おそらくは。



友人に教えてもらったPodcast番組「Y2K新書」をきっかけに購入。

…というわけで脱線します。なぜなら「Y2K新書」のことを話さないと、この本のことが書けないから。

Y2K新書

Y2K新書

  • TBS RADIO
  • 社会/文化
  • ¥0

作家・柚木麻子さん、振付師・竹中夏海さん、DIVA・ゆっきゅんさんの3人によるトーク番組。
3人が好きなY2K(=2000年代)について話す、というテーマで始まった…はずだけど、Y2K以外の話もばんばん出てくる。

とはいえY2Kの話もたくさん出てきて、そこで気がついた、Y2K、わたし、結構どんぴしゃなのかも…!
(流行りものに興味がない、流行ってしまうと興味が薄れがちなタイプの人間でして、、、
 Y2Kも「関係ないもの」とカテゴライズしていた、もったいない!)
特に柚木さんの古畑トークが大好き!(古畑任三郎、大好きだったもので…)柚畑、いつか映像化してほしいなぁ……。

それ以外のお話もそう、3人の掛け合いがとにかく面白いし、何回聴いても飽きない!もう5周目くらいしてる。。。
この何回も聴きたくなってしまうのは、ご本人たちもおっしゃる通り、3人一気にしゃべってることもあるくらいなので、
聴くたびに発見があるんだよね。この回ってこんな話してたの!?って。まぁわたしに集中力がないだけなんですが。


というわけで話を戻して、このテキストについて。
あの…「Y2K新書」における柚木さんの口調で脳内再生されるんですけど……。


このテキストが発売されたのはこの番組が放映された7月。

Y2K新書」は3月末から6月(番外編が8月)に放映(?)されていて、最終回ではまさにこの番組の告知をされていて。
ただしわたしが「Y2K新書」を聴きはじめたのは10月後半、最終回を聴いたのは11月、そこでテキストを買ってみた、ところで、
え、これまじで「Y2K新書」の柚木さんやん……ってなってる。話し言葉だからなおさらそう感じるのかもしれない。

つまり、このテキスト、テキストだけでもめちゃめちゃ面白い。言ってしまえばこれがこの本の感想だけど、ここまでが長い。

林芙美子も『放浪記』も全然知らなかったけれど、
そしてこの時期から毎週録画していた『100分de名著』を見そびれていたのだけれど(単に容量不足)
それでもすごく面白く、まさに読む「Y2K新書」のような気分で読ませてもらった。
昔となってしまった時代の作品を、いま好きなひとの感覚を通して読ませてもらえる、それはなんてありがたいことなんだろう。

あまりにも面白かったので、その勢いのまま、
『放浪記』を読まずに『放浪記』をテーマにした柚木さんの講演会に単身足を運んでしまった…その話はまたおって。



『ちょっと本屋に行ってくる。』
booksc-issue.com

そうか、そりゃあAmazonにはないわ、この本は。
年末に近場のお気に入り本屋さんにて、ぱらっと開いてページをめくる手が止まらなくて、そのままレジへ。
いわゆる「本好きあるある」なんだろうけれど、なんというか、安心したんだよなぁ。
こういう人っているし、いていいし、それが本になっていいんだ、って。

後から知ったことだけれど、買ったときには既に増補版が出てた、、、欲しい……。そんな人におすすめの本です。

↓その後も連載は続いているようで。たのしく読ませてもらっています。
booksc-issue.com



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今年は22冊でした。多くはないけど、読まずにはいられないんだよなぁ。。。きっとこの先も。