年末のはらはらしてしまう感じは嫌いではないんだけれど、
いま、2023年が終わることを、自分がとてもおそれていると気がついてしまった。
なぜなら、2024年になってしまうと、幸宏さんがいない年がはじまってしまうから。
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毎年、年末には自分のために「今年の10曲」を選んで書いているのだけれど、前述のような理由で、今年はこれでいきます。
<高橋幸宏さんの10曲(2023年版)>
なお、【】内はリリースされた年です。間違っていたらご指摘ください。。。
・Creaks(pupa) 【2008】
はじめて「幸宏さんの曲」と認識したうえですきになった曲。2010年10月のことでした。
pupa、ご存知でしょうか。最初からそうだったけど、いまも引き続きそのまんま、ゆめのようなバンド。
メンバーは1号:堀江博久、2号:高田漣、3号:原田知世、4号:高野寛、5号の:権藤知彦、そして6号:高橋幸宏。敬称略。
これだけで伝わるひとには伝わると思うので、詳しい紹介は省くとしても…ゆめのようなバンドです(2回目)
pupaのおかげで過酷な年も生きてこられたし、そのあとpupaをきっかけにすきな音楽とたくさん出会うことができました。
それこそ、後述するYellow Magic Orchestraとか、細野晴臣さんとか。
というわけで「Creaks」。めちゃめちゃかっこよい曲に乗って、はじめて聴こえる日本語の歌詞が
「♪このままでいいのか?」って。びっくりしたよね。
幸宏さんらしく、ある意味では淡淡とうたっているんだけれど、そのギャップに驚きつつ、
それでもやっぱりめちゃめちゃかっこよかった。
高田漣さんのスティールギターにも、原田知世さんの電子バグパイプも。言わずもがな、いま聴いてもそう感じる。
・At Dawn(pupa) 【2008】
同じく、2010年にpupaを知ったタイミングで出会った曲。
このブログのタイトルの半分は、この曲からお借りしました。
2012年の還暦記念ライブでも(↓)
昨年の幸宏さん音楽活動50周年ライブでも、ゲストの原田知世さんが登場した際に披露されたpupaの曲は、この曲でした。
昨年のライブ、WOWOWの放送を拝見すると幸宏さんの姿は不在で、音源で声が聴こえるだけだったんだけれど、
泣いてしまった。そこにはpupaがあった。
note.wowow.co.jp
・Let's, Let's Dance(pupa) 【2010】
いまの気持ちをあらわすなら、この曲だった。
・A Song 4 Beats(THE BEATNIKS) 【2011】
・6,000,000,000の天国 【1990】
この2曲は2011年のTHE BEATNIKSのライブにて聴かせてもらった曲。
前者の歌詞に当時はすごく救われたし、今はこの歌詞で言いたかったことがすこしずつわかってきて、もうひとつ救われている。
若き日は 生きるのに 手間がかかって
迷い込む道も たくさんある
(A Song 4 Beats)
後者はスカートの澤部さんが、今年ご自身のラジオで幸宏さん特集をされていた際に選曲されていて、ぐっときてしまった。
・It‘s Gonna Work Out 【1982】
・Murdered By The Music 【1980】
2012年、幸宏さん60th記念ライブで最初に聴いたのが、とにかくかっっっっこよかった。
(そこまで聴いたことなかったんかい、という突っ込みにはごめんやで)
いやなんかもう、こんなかっこよい音楽ある??これ以上ってもうなくない??しかもこれ80年代に作られてるってどういうこと???
って本気で思っていたし、今も思っている。
ちなみに、上のリンクはこの2012年のライブの音源ですが、
この選曲に至ったのは、おそらくライブ前にリリースされた幸宏さんのトリビュートアルバムによるものなのかな、と思っている。
これもめちゃめちゃかっこよいんだよなぁ…。
・Cue(Yellow Magic Orchestra) 【1981】
というわけで、pupaきっかけでYMOを聴きはじめたわけですが、
今年1番聴いたYMOの曲は、おそらくこの曲だったようです(Spotifyでのマイトップソングがこの曲でした)
・ジャム(Yellow Magic Orchestra) 【1981】
同じくSpotifyの履歴より、今年1番聴いたアーティストはYMOだったようですが、
それはたぶん、『BGM』『テクノデリック』という2枚のアルバムをすきになったところも大きいと思う。
そのなかでも「出会いなおしたかもしれない」といちばん強く感じているのがこの曲。
バラカンさんのこの歌詞についてのエピソードもすき。「ジャムデショ」
www.e-onkyo.com
・Submarine(METAFIVE) 【2016】
幸宏さんの直近の歌唱曲として、METAFIVEの「See You Again」が挙げられるけれど、
個人的には同じ意味でこの曲を挙げたい。つまりすごくだいじな曲です、わたしにとって。
…いまここまで書いていて聴いていて気がついたこと、この曲の「♪So where we gonna go?」って、
それこそ最初に挙げた「Creaks」と同じことをうたってるんじゃないかしらん。
このままで行くのか?
誰かが決めるのか?
そして このままそっと生きられるか?
(Creaks)
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2023/4/8 4:47
「なにも書けない」「言葉にできない」そう思って3ヶ月が過ぎようとしている。
けれど、なんとなく手を動かしたくなった。坂本美雨さんナビゲートの特別番組を聴きながら。
ただし「どうしたらいいかわからない」、この気持ちだけはなんにも変わらない、動かないままで。
わたしはこれから、どうしたらいいんだろう。
もちろん、幸宏さんが届けてくれた音楽たちを聴きつづけること、もしくはさらにアーカイヴを辿っていくこと、
それは続けていくとして。
もう同じ時代を生きられないこと、新しいものを教えてもらえないことに、とにかく戸惑いの気持ち。
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幸宏さん、元気かなぁ、と、なんの気なしに思ってしまう、そんな瞬間は去年のいまも、一昨年のいまも、そしていままさにこの瞬間と同じで。
それはつまり、幸宏さんが、幸宏さんの音楽がすきな気持ちが同じようにある、ということなんだと思う。
そしてきっと、濃淡こそあるかもしれないけれど、来年も再来年も同じだと思う。
幸宏さん、これからもよろしくお願いします。