Dreamin' Dawn

たいがいまぁまぁのポエム

<2021年6月の読書記録>


著者初読。
ビューティーライターのAYANAさんをきっかけに手に取った本。

とはいえ平松洋子さんの文章、これまでも何度かインターネット上で読ませてもらったことはあった
(雑誌『GINZA』の連載は愛読している、このピーマンの炒めものは毎週のように作る)

ginzamag.com


びっくりした、初読でこんなにさらっと読めるって経験、
これまでにもあったっけ、いやまぁたぶんあったけど、すごく久しぶりのような気がする

あまりにもページが進むから、意識的に手を止めて、何回かに分けて読んだ もったいなくって
(そんなことをしているから、読みかけの本がた積まれていく)(こういう感覚ってみんなあるものかしらん)

ともあれ、それくらい読みやすいとはいえ、
言葉の節節から感じる、物書きとしての矜持に背筋を正されるような感覚もあって。
多作なかたなので、もっとたくさん読んでみたいなぁ

ポルノグラフィティ "サイバーロマンスポルノ'20〜REUNION〜"(201204)

今更すぎますね、いつものことですがね、それにしてもね、
それでもやっぱり記録したいんですね

地方民ゆえに当たり前と言ってもいいかもしれませんが、今回は配信で参戦しました
せっかくなのでと県内のホテルにて、遠征気分で観てたら途中でWi-Fiが切れて詰みました…しかも2回……

ライビュを観て追記するかも、別で書くかも、かも


* * * * * * *


オープニング
最初の英語が聞き取れなくて、なんだろう…とアーカイヴで何回か聴いてたら気づいた、このライブのタイトルだわ(…)
音で読むと「CYBER ROMANCE PORNO TWENTY TWENTY」なんですね(…)


1.アポロ
頭サビ歌ったあとに岡野くん「フォー!!!」って叫んでるねぇ ちょうわかる
間奏のみなちんのツマミ技〜!これは本領発揮では
1サビで上階の客席をしっかりと見るふたり このあとのMCでも出てきた、初ホールワンマンのことを思い出していたのかな、などと

1サビ後の間奏で岡野くんsays「Everybody!会いたかったぜ!!」
この曲の時点でもうとにかくたのしそうでたのしそうで、それがうれしいなぁ
「♪ラヴ E・メール フロム 会いたかったぜEverybody!」
曲終わりの岡野くんsays「最高じゃん!」


2.オー!リバル
イントロの顔芸がなかった(;;)うれしい(;;)
補足:顔芸をやるならリバルではないほうがいいかな…顔芸は嫌いじゃないけど、リバルじゃないかな……
この曲はストレートに、ただただ曲を聴かせてほしいなぁ

イントロからはるいちくんとたすく先生のツインギター
でも、うしろ、なんか、いる、、、と思ったところで見覚えのある色味、ダイキャスツアーのサイじゃん!!
Aメロで水色の照明、リバルで水色って珍しいよね…?
2Aからはメンバーの3Dスキャンデータを使ったARが出てくる MVからの繋がりかなぁ
間奏のベースが結構ぶいぶい言っててびっくりした リバルでぶいぶい言わすとこうなるんか!という驚き
今回の大サビ前の照明:赤→その上から緑が差す→黄色
「♪さぁ始めよう Soul&Soul」


3.星球
この曲はリリース直後から、ポルノの曲のなかで10本の指に入るくらいにだいすきでして、誠に大きな思い入れもありまして、
リアタイでの初見は号泣ですよね、、、覚えてるのはふたつだけ
・間奏のベースが響いていたこと
「♪クリスマスツリーを飾る星球みたいな時が サバイバルな人生には必要」
ほんっとにそうおもう。こんな星球みたいな時をずっと待ってたんだ、ってこと
そのふたつしか覚えてない

ので、アーカイヴを観て気づいたことを。
最初の音でサイドの黄色い照明がつくのすき!
イントロ、みなちんも山口さんも玉田さんもみんながみんなオカズを入れてて、ほんっっっとによい、すき
ボコーダーはみなちんがやってたのかー!!!
みなちんがいるから、nang-changもオンステージでの仕事を託せたんじゃないかなぁ 知らんけど


MC
岡野くんの「わしらが〜」のあとにドラムのパンパンパンがない(;;)
その岡野くん、なぞのエセ関西弁炸裂「同志がおるっちゅうことや!」「(現地組へ)声の代わりにBodyを使えBodyを!」
「拍手と手拍子と」
分けて考えるのすきやで
「この状況をポジティブに変えようや!」おうおう


4.ワンモアタイム
イントロの生感が新鮮!
Aメロのざらざらしたギター(Vタイプ)も〜〜
1Bのシンセづかいがすきや〜〜〜
ただ…コーラスが悪い意味で気になったな…音量調整の問題か、配信やからなのか、nang-changがどうこうって話なのか…?

照明が赤とか青とか紫寄りのピンクとかなのわかる!>スタッフさん
とはいえもしかして:間奏でトリコロールに…?

そしてこの曲の間、スクリーンは残ってるんだろうか…上がった?
大サビ前の身体で弾く新藤と、サイバー寄りなコーラスがやっぱり気になる
「♪I believe one more time」


5.2012Spark
ワンモアから音が途切れずにこの曲のイントロへ
ラックからのゾンビはないやろ、と思ってる感覚と同じトーンで
ワンモアからのSparkはないやろ、と思ってた…けど…あった……

ベースが!!効いてる!!と思ってところで歌詞が!!2020ver.!!!
「♪2020の街に」が歌えて安心したのかしらん、1Bで「♪気楽なアプリが〜」歌ってたね すぐ持ち直したけど

「♪LEDの光る〜」で信号カラーの照明がチカチカ
この光る床、新藤さんもライブ後に言及してたけど、すごかった…
照明を当ててるわけでなく、床自体が光ってるのね…!薄い黄色、閃光の色味
ホール客席の壁に当てられた照明はなんの模様だったんだろう…ぐるぐるしてた

音源のギターソロがシンセソロになってた?のかな?
これもバンド感、生感が増してた。でも音数が減ってるからかな、迫力が落ちてた印象も否めない…(あくまでも印象 配信ってこともあるしわたしの耳だし、なんとも言えん)
「♪2020の街に生きる」「♪俺たちの居場所は2020の街にしかない」


6.リビドー
!!!!!!
イントロ〜〜みなちんのシンセ!!!!!
Bメロの緑と紫の照明〜!この過激さ!
晴一くんのギター!って音色だな 晴一色が強いというか

しかしまぁ、この曲って岡野くんが20年以上前につくった曲なんだよね…
改めて、そのときの若さとか熱とかが詰まってる曲だなぁと思うんだけれど、
20年経ってもその温度を表現できるってすごいな 曲の魅力を損なわず(むしろ増幅させて)表現できるって
そしてここまでの3曲の熱さがすごいな


7.ヴォイス
!!!!!!!!
ここまでの熱量…から一気にこのテンションに持っていくイントロ…強い……
この曲も熱量高い曲だと思うけど、これまでの曲とはちがう熱さというか、
これまでの曲の熱さは赤い炎みたいなイメージ、この曲の熱さは青い炎みたいなイメージ

「♪耳の奥から」で左手を耳に当てる岡野くん
ただ、どうしても気になったのがコーラス…なんか中途半端に感じたな……
岡野くんの声がパーンといくタイプの声なのに、割と抜けないお声だったからかなぁ

Aメロの緑の照明〜〜!すき!
2サビで汗を拭く新藤
「♪左胸の声を聞け」で左胸を掴む岡野くん あぁこれやで〜〜〜
からのレスポールのソロ!酔う!すき!
うたい終わりに「届けきった!」って満足顔の岡野くん(°ω°)


たぶんこの暗転の間に後ろにスクリーンが降りてきた?


MC
新藤「20thでドームやって、ずーっと同じことばっかりやりよっても。一回周りを眺めてみようよっていう時間」
岡野「今年7月にLAへ行く予定だったんよ。ボイトレとか、いろんなもの見ようと思って。
2月くらいにスケジュールが決まったところで、このコロナがあって」

新藤「(ドーム公演の)あの光景を見せてくれた人たちに、もっかいなにか見せられたらって思ってた。けどこのコロナがあって、それがどれだけ大変なことなのか、ライブをすること自体が特別、だよね」
岡野「ライブがありがたいっていう、同じ気持ちが(声を出せなくても)伝わってくる」

新藤「(今回の会場)渋公、渋谷公会堂って、俺たちが最初にホールライブをやったとこなのね。ライブハウスから、デビューしてすぐぐらい?"横G"で。
やっぱこう、2階席がある会場で。まぁ今日は3階席まであるんか、
そんなとこでやったときのこの、20周年のドームやったときとはまた違う、そんときの夢のような感覚だったわけよ。
今回もこんなに集まってくれて、もちろん席は空けとるけど、やっぱスペシャルな光景よね」

岡野「ポルノグラフィティに僕らもREUNIONしたということで」これ、これなんよ…(全曲触れた後の感想に続く)


8.シスター
リアルタイムで観てたときは、「このあとは懐かしい曲を」という曲前の岡野くんのMCで、まさかのWi-Fiが止まりました(その1)…

復活したのが間奏の前、愕然としながら聴いたなかでも、ピンクと水色、つまり今回のロゴの色になってた照明だけは記憶にある
notアレンジバージョンでの演奏は、それこそロイフラ以来…?と思ったけど、そうか本間祭でやってたんだっけ。

というわけでアーカイヴにて、イントロで後ろのスクリーンに赤文字で「sister」って出てたんだね
アウトロ最後、岡野くんの手の動きと同時に後ろの映像が消えるのしゅごい
「♪数えきれない人の涙で 夜明け前の海は今日も蒼い」
「♪あなたの欠けた世界は今や 無秩序にただ組み立てられて ギリリギリリと軋みながらも それでもまた再び動き出す」


9.ルーズ
「♪はじめの日から」をうたい終わったあと、一瞬閉じる岡野くんの口元!!!
「♪星がこぼれ〜空から落ちる」←あっこれまさに「星球」やん
「♪どんな闇に紛れ〜見えていたよ」ああ新藤の泣きのギター


10.カメレオン・レンズ
イントロで踊り出すおかのくん
サビで脱ぎ出すおかのくん
踊り出すのまじでおサカナさんかと…笑顔、たのしいんだろうなぁ

イントロのシンセ〜〜みなちんさん〜〜〜
サビ前のコーラスって「no」なんか!「know」かと思っていた(今更)
からの間奏でツインギター!ああこの説得力よ!!!
イントロからずっちゃっずっちゃっが強く聴こえて、これもバンドアレンジというか、生感増してるなぁと
「♪君がいるこの世界は〜」の低い声〜〜すき〜〜


11.海月
えっこの曲順、"UNFADED"ツアーをもう再演しちゃうの???大歓迎
そのときの同じ四つ穴の照明を見たら、まぁ懐かしくって…
みなちんの優しいイントロのメロディ…

そしてわたしにとってのこの曲の聴きどころ「♪そのほとんどの音がじゃまぁで」
まぁなんと、これはよい「ぁ」だった…ごちそうさまでした……

と、そこがあまりにもよくて気分が乗ってきたわたし、
続く「♪君の声だけだったよ」部分でついiPad(の向こうの岡野くん)を指さしたら!!
岡野くんもカメラの向こうを指してんじゃん!!!
うれしすぎる…この気持ちが通じた感覚*1……膝から崩れたよね
「♪何ひとつ変わってない 何ひとつ揺らいでない」(;;)

アウトロ、カラフルな光が当たった新藤が、海月みたいに見えた
しかしまぁアーカイヴで観ると、この曲で舞う岡野は…たしかに…イシダイに…見えなくもない……


MC
新藤「配信でやって」って言葉で配信組に向けたカメラ目線///
岡野「近所迷惑になるくらいの手拍子!」あれ、ならん程度で、じゃないんかい


12.アゲハ蝶
イントロ、客席壁面の模様はSparkのときと同じかな?
Twitterで集められたメッセージがREUNIONカラーのアゲハ蝶になって舞う
「♪近づくことはできないオアシス」


13.Hard Days, Holy Night
号泣(なぜ…)
「♪聖なる夜を祝う今日こそ祝日に」ってそうか、令和やと祝日ちゃうんか…
「♪God Bress You」で片膝をつく岡野くん
アウトロのギターはもろびとこぞりて

サビで気づいたんだけど、この照明はもしやクリスマスツリーなのでは🎄


14.VS
「♪あれは遠い夏の日のシンキロウ」
そうやん、この曲をいま聴くと、あのドームの日が「遠い夏の日」になっちゃったじゃん…
そう考えるとすごい曲だよな…だってこれからどんどん「遠い夏の日」が更新されていくんだよね…
「最新作が最高傑作」の言葉を思い出すなど
「♪こっちも戦ってんだよ」

Bメロは赤、サビで緑、間奏で黄色のVSロゴ!
メロは暗めでサビで照明全開、でもただ明るくなるんじゃなくて、奥行きのある黄色


MC
岡野「やっぱりポルノグラフィティの歯車を、ぐぐぐって動かしてくれるんは君らなんよ」


15.ハネウマライダー
また床が光ってる!
コーラスで「♪Days of the sentimental」が言えてない新藤かわゆすなぁ


16.一雫
新藤のギターからはじまるのいいよね
歩くみたいなテンポのドラム

「♪覚めた頭じゃここにいれない」を目を開けてうたう新藤
「♪ギターはその夢を〜」のあとのギターソロ、ギターからの返事みたい
そのギターの音がなんだか名残惜しそうに聴こえるなぁ、わたしの気持ちが乗ってるだけかしらん

以下、感想文
当たり前だけど、ライブのセットリストを考えるにあたって本編最後ってとてもだいじな位置で。
そこになにを持ってくるのかなってライブ前にはいつも考えるし、ツアー初参戦の日には固唾を飲んで構えるんだけど、
今回は「そうかこうきたか、いちばん伝えたかったのはこの曲だったのか」って思った。

2020年の9月以降、それこそ今回のMCでも、新藤が何度か「ドームのあの光景を見せてくれた人に恩返しがしたい」って言ってるけれど、
今回のライブではその気持ちをこの曲に乗せて届けてくれたのかな、と受け取っている
「♪今日も駆け抜けていくよ Winding path」

そしてもういっこ、この歌詞について、今回うたってもらったことで気づいたことがあって

仄かな温もりが残るよ
時間は距離じゃない

"あの少年"だった自分と、いまの自分
時間の経過はあるけれど、そこに距離はない。なぜなら温もりは残っているから。つまり、もしほんの少しだとしても、同じ部分があるんだよ

別の曲の歌詞を借りると「♪相変わらずギターを離さずにいるんだよ」ってことなのかなぁ
「VS」のように高らかに宣言するわけでなく、それこそ「ダイアリー00/08/26」のように、
あくまでも静かに、近くのひとに伝えるひとりごとみたいに…っていうのは勝手すぎる解釈かなぁ



* * * * * * *



EN1.REUNION(新曲)
このメンバーらしいサウンドやなぁ
結構歌詞のフレーズや単語が細かいよねと思ったら足元に歌詞用のディスプレイがあるね
岡野詞っぽいなぁ(と思ったらサビだけ岡野詞、サビ以外は新藤詞らしい) 曲も岡野曲っぽい

歌詞については、Twitterでおともだちがお話してるのを聴いて、
たしかに仏教のモチーフがたくさん出てくるなぁ…なるほどなぁ…と思っていたところで、
個人的な経験に結びついたところがあって。

サビにあたるのかな、岡野くんが書いた「REUNION ◯◯」の部分。
このフレーズが4つ続くんだけど、最後4つ目の「◯◯」だけ音が下がってて。
その音?メロディ?の展開、どっかで聞いたことがあるな…と思ってたんだけど、
そのお話を聴いてから考えてみると、身近で聞く宗派のお経のように聞こえたんだよね。

あと、最後の赤と白の照明がかっこよかったな


メンバー紹介

岡野「ポルノグラフィティの最盛期はこれからです」
あーーーーそういうことなのか、ライブ前に出てたこのメッセージ

sp.pornograffitti.jp

ライヴっていうものは、今までも十分に尊いものだったけど、ここからもっと尊く感じるんだろうと思う。
歌ってること。音を奏でていること。同じ時間を共にして興奮していること。
このありがたさを皆で全力で感じながらREUNIONしましょうよ。
これから新章が始まりまっせ。
よろしく。
岡野昭仁

どんな形でもライヴができるのは嬉しい。
どんな形でも繋がれるのは嬉しい。
どんな手を使っても音楽を届けたいし、
どんな手を使っても笑顔になってほしい。
どんなに離れていても、
どんなに時代が進んでも。
新藤晴一

そして今回、2021年8月2日に発表されたワードは、「新始動」
"新"なんだよね。"再"ではなくて。

sp.pornograffitti.jp



EN2.ジレンマ〜〜〜!!!!
岡野に曲名言われた時点で声が出てたよね、抑えられるだけの理性が仕事する前にもう叫んでたね
やっぱりラスト1曲は「ジレンマ」がよいです。固定概念をぶっ飛ばせと言われても、もう20年続く芸能よ、思い切って様式美にしてほしいなぁ
「♪愛の前に跪け 会いに行こう」


なお、ライブ後のファンクラブ会員向けのおたのしみ映像も途中でWi-Fiが切れる悲劇……ありがとうアーカイヴ


* * * * * * *


セットリストについては、なるほどこうきたか、という感想。
一雫」をここでもってきてくれたのが、うれしい気持ちとさみしい気持ちと両方だなぁ。
あのドーム公演のえもいわれぬ輝きを越えて、1年ちょっとという時間も経て。
それでもなおこんなふうにうたってくれることが、そこが変わっていないことがうれしくって。
でも、ここで聴けたら次に会えたときには聴けないのかなという気持ちもある。


もうひとつ。
ライブのなかで「アゲハ蝶」の演出に使われたファンからのtweet
ライブ前にこういった形で募集されてた。


いろいろな条件が飲めず、わたしは結局送れなかったけれど、こういう言葉を書いてTwitterの下書きに入れていた。

5周年の「リ・スタート」から16年、こうしてまたポルノグラフィティと「REUNION」できること、こころからうれしいです!
新しいかたちで、新しいサポートミュージシャンたちと届けられる音楽を、距離こそ離れていても全力で迎えます。

岡野が「シスター」前のMCでも言ってたけど、
今回はとにかく、とにかくポルノグラフィティに再会できたことがうれしかった。
かれらが"ポルノグラフィティ"をやめるとは微塵も思っていなかったけれど、それでも次に会える具体的な約束はなかったから。

もしかしたら、このパンデミックがなければ、ドーム公演の次にポルノグラフィティとして動くことを、
このタイミングにするつもりは、そしてこういう形にするつもりではなかったのかもしれない。
(もっと言うと、岡野くんのLA行きの話を聞いた限り、まだまだ先のつもりだったのかもしれないと思った)

もしそうだとして、かれらが元来思い描いていたかたちとはちがっていたとして、それでも、
今回このタイミングでこうして邂逅できたことには、無条件でよろこぶよね。
だってどうしたって、ポルノグラフィティに会いたくて会いたくてしょうがなかったんだもん。
やっぱポルノだよ。


というわけで、熱心なファンはいつだって次を待ってるんだよーーー待ってたんだよーーーーーーまずは今週末!

*1:人はこれをハッピー勘違いと呼ぶ

<2021年5月の読書記録>

たしか図書館で借りての初読だったはず、文庫を買って再読。
たぶん前回読んだときよりもしっくりきた

とりわけ『十三月怪談』
「死んだらどうなるのか」を考えた作品は古今東西たくさんあるし、この作品もそのひとつ
ここに書かれたかたちもあくまでも想像でしかないけれど、そうあってほしいと思う。
だんだんひらがなになるところがすごく苦しい


この表紙がもう、完璧
単行本の表紙もすごくすごくすきだけど、この文庫本の表紙絵を見て、買うしかないと思って、発売してすぐに本屋さんへ駆け込んだ

表題作、最後に主人公が発する言葉が愛おしくて仕方ないな


ジェーン・スーさんが折に触れておすすめしてらっしゃる本。だから珍しく新書。
調べてみたら近場の書店に在庫があったので、たぶん数年がかりで手に取った。

結果、読んでよかった。
なんとなく、漠然と感じていた仕事に対するスタンスや、会社での立ち位置、今後の仕事について考えて迷って悩んでいることを、
詳らかに、明確に言葉にされてしまった。
そうか、そうだよな…そうなんだよなぁ……というのが率直な感想。

ありがたいことに、巻末にまとめがついているんだけれど、
わたしが膝を打ったところ、の一部を抜粋。

あなたが上司に命じられた非常識な量と締切りの仕事を息も絶えだえになってこなしても、それはあなたの評価につながるとは限りません。

キャリアとは、結局は「仕事を続けていくこと」そのものなのです。「やりがい」を求めるあまり、目の前にある可能性を捨ててしまうのはもったいないことではないでしょうか。

いやーーーわかってたつもりだったけれど、わたしはビジネスというゲームに向いてないんだろうなぁ
向いてないなかでどうやっていくか、それともこのゲームに参加せずに生きていくための手立てを取るのか、そこは自分で考えないといけない、な

<2021年4月の読書記録>

細野晴臣さんについて、音楽という面では、浅はかなところも多くありつつ、それなりの期間*1をかけて追ってきたけれど。
(それをまとめたのが「細野観光」だと思う)
細野晴臣というひとはどんなひとなのかについては、ぜんぜん知らなかったし、
知ろうとしてなかったんだな、という事実を突きつけられている。

好んでよく聴くYMOにまつわる人間関係にも驚かされる部分は多かったけれど、
それ以上に大瀧さんと細野さんの人間関係、ぜんぜん知らなかった。
そしてそもそもというべきか、こういう関係って成り立つんだなぁ…
きっとお互いを尊敬しているからこその関係なんだろうなぁ お互いのちがいを認めてからこそ、はじめてスタートラインに立てる関係




* * * * * * *


本当にしんどかった4月後半、話を聴いてくれたかたがたに感謝しかないです…ありがとうございました。

*1:いうて今年で10年…か

<2021年3月の読書記録>

著者が1928年に(!)女子学生に向けて行なった講演をもとに書かれた小説。
テーマは「女性と小説」。「もしシェイクスピアに妹がいたら…」というたとえが秀逸で、強烈。

読むのに数カ月かかったけれど、それは読むのがもったいない気持ちと、内容のもつ力が大きかったからで、
とても読みやすかった。
ウルフならではの文体と言われるのかな、できごとの記述とともにそのときの思考が綴られていて、
その両方が並行して描かれている。
それはわたしの日日の体感と似ている。時代が違うので触れるものも違うし、思考する内容も離れている部分が多いけれど、
なにかを目にしたり耳にしたりしたときになにかを考える、そのバランスが似ている気がしている。

いまの時代も「女性だから」苦しんでいるひとたちは少なからずいる。
かくいうわたし自身、社会のなかで生きていてそう感じるときもある。
それでも、いま自分たちの手のなかにあるものは、これまでにだれかが苦しみながら勝ち取ってきたものだから。
いまのわたしも苦しみながらも諦めないようにしていたいと思う。


川上未映子「刺繍糸」

国際女性デー(3/8)に朝日新聞朝刊に掲載された短編小説。
www.asahi.com

他所に書いた、読後の率直な感想がこれ

ときに自分が選ばない/選んでこなかった道を選ぶ人びとが描かれている未映子さんの小説は、想像することを教えてくれる
そしてそんなことを言っていたら、いまの自分にストレートに突き刺さる箇所が出てきて打ちのめされる このお話がまさにそう

上記の「自分ひとりの部屋」と通じるところが大きいよな、と思っていたところで、
いま考えると、先月の読書記録に書いた岸さんのお話にある、「他者の合理性」のお話にも通じるものがあるよなぁと
こういう作品を読むことができるのは、わたしが小説というジャンルの本を読みたい(読むひとでありたい)と思う理由のひとつだなぁ

<2021年2月の読書記録>

NHKの番組『100分で名著』を毎週録画予約している。真剣に見たり、場合によっては見なかったりもするけれど。
ご存知のかたも多いとは思うけれど、25分の番組×4回(1ヶ月)を通して、
1冊の本を指南役のゲストとともに伊集院光さんが読んでいく番組で。

www.nhk.or.jp

昨年末、12月に取り上げられた名著がこの本だった。(Twitterで話題になっていたらしいけれど、そのことはあとから知った)
慌ただしくて録画が溜まっていたのを、年末年始休暇になんとなく見ていたところ、
この月の先生(解説者)が気になっていた岸政彦さんだったうえに、
第2回のテーマ(「趣味という闘争」)がとても興味深くて、観るだけでは飽き足らず、はじめてこの番組のテキストを買った。

…こうして読んでみての感想を書こうとしても、興味深いなぁのひと言がまず出てくる。
読んでみて*1なお「興味深い」ということは、これからも考えるべき内容なのかなぁとも思っている。

ひとつ、これはこういうことなのかなぁと勝手な解釈をしてるところがあって。(語ります)
(余談、たぶんこの「語りたくなる」のがこの本の魅力なんだろうし、Twitterでバズった一因なのかもしれないな、と)
この本、そして原著では「稲妻の一撃」を否定しているけれど、わたしはどうもそれを信じたい気持ちを捨てられなくて。

「稲妻の一撃」とはなんなのか、そしてそれをなぜ否定するのか。ブルデューの定義、そして岸さんの解釈はこうだ。

すばらしい芸術や音楽との、突然の出会い。それは魂を震わすような、ドラマティックな瞬間です。
彼(ブルデュー)はこの出会いの瞬間、何か霊的な、偶然の、心と心とが直接ぶつかり合うような触れ合いを「稲妻の一撃」と言い換え、
そしてあっさりとそれを否定します。
(中略)
芸術作品に自然に出会うということそれ自体が幻想だというわけです。(P.20)

続けて、そう考える理由が書かれている。

芸術作品の素晴らしさを心から受容できるのも、その知識や態度、構えなどの出会いの前提となるものを家庭や学校から学んでいる、
言い換えれば芸術と出会うための「遺産」があるからだと言うのです。
(中略)
そもそも音楽を鑑賞するという習慣、態度、構え、性向といったものがまったくないと、ラジオから流れてくるものはただの音にしか感じられないでしょう。
音楽という芸術分野を鑑賞する態度や習慣や構えをまったく持たない状態では、
たとえラジオからたまたま素晴らしいピアノが流れてきても、「ウィントン・ケリーめっちゃいい!」とは思えないのです。(P.22)

ある芸術を受け取る素地がないと「これはよい」と反応できない、そしてその素地は教育水準と出身階層(つまり家庭や学校)に規定されている、
つまり、「素晴らしい芸術との出会い」は“お膳立てされた出会い”で、“純粋な出会いなどではまったくない”。(P.67)
そのことにはなるほどと唸らされるんだけれど、それを前提として感じたことがあって。

ある芸術を受け取る素地があって、それに反応することが規定されていたとして、
それに出会うタイミングはそれぞれなのではないかと思うし、
そのタイミングに「稲妻の一撃」を、つまりドラマティックな運命性を感じることはあるのではないかと思う。

言い換えると、ある芸術に出会う機会があったとして、それに反応するかどうかはそのひとの素地次第である。
とはいえ素地があっても、出会う機会があってはじめて反応することができるんじゃないかなぁ。

たとえば、わたしが音楽番組で聴いたポルノグラフィティの「オレ、天使」がどうも気になったのも、
雑誌の音楽コーナーで紹介されていた安藤裕子ねえやんのCDを聴いてみようと思って図書館に行ったのも、
pupaを知ったところで数日後に近くでライブの予定があるからと当日券を予約したのも、
「音楽番組を見る」「雑誌を読む」「図書館に行く」「ライブの情報を仕入れる」「当日券を取るために電話する」
という行為をする環境(習慣と言ってもいいかもしれない)があったからこそできたことで。

とはいえ、その日そのタイミングでそれらの行為をしていなければ、反応できなかった。
たとえば、風邪を引いていてその週の音楽番組を見ていなければ、
忙しくてその号の雑誌は流し読みになっていたとしたら、バンドの存在を知ったのがライブ翌日だったならば。

その機の巡り合わせ、タイミングについて「稲妻の一撃」を感じてしまう…のは、社会学的には夢みがちなのかなぁ。
(もっとも、原著を読めていないところでこれもただの感想でしかないんだけれど)

個人的には、そこに本書最後に岸さんが書く「自由」、「有限の規則から無限の行為を産出していくこと(P.98)」を感じてしまう。
その芸術に反応する素地があったところで、いつ出会うかは自分の行為次第、
だからこそ自ら行動を起こすことがわれわれに与えられた「自由」
じゃないかなぁ、と思った、思ってる。


それとは別の話として、岸さんが言うところの「他者の合理性」、これにも深く頷いてるところ。

すべての人の行為や判断には、たとえ私たちにとって簡単に理解できないもの、あるいはまったく受け入れられないようなものでさえ、
そこにはその人なりの理由や動機や根拠がある。つまりそれは、その人なりの合理性がある、ということなのです。(P.87)

一見すると非合理的な行為をしている人でも、その人が生きている世界の構造や文脈を丁寧に見てみると、相応の合理性があるのです。(P.88)

自分からすると合理性がなくても、その人(他者)にとっては合理性があるんだ。
たくさんの人と関わるなかで、すべての人に対してその人の「合理性」を丁寧に追って理解することは現実的に難しいけれど、
この考えかたは人間として社会的に生きる以上、頭に置いておきたい。

最後に余談ながらに、テキストを読み直してからもう一度番組を見直したところで、
テキストとは割と違う話をしているんだな、と思った。その違いはMCの伊集院さんから出てくるところが大きいんだろうけど。


* * * * * * *



あまりにも煮詰まって、弾丸で旅気分を味わってきた誕生日。
いつかいつかと思っていたところで、意外とすぐに叶えられるんだなぁと。
すっごくよかったので、またちがう季節に行きたいな。

*1:しかももう何度か読んでいる、この文章を書くために

<2021年1月の読書記録>

新藤さん読了本で、なおかつ、カフェイン11のゲスト*1で渡邊さんが来られた際のお話を伺ったときに
いろんな意味でどうも引っかかって。
迷いながらもKindleで購入し、ようやく読了。

…正直、この本を読みながらも違和感から首をひねる箇所も多かった。
どんなところに違和感があったかを考えてみたところで、
「内容は著者の個人的な経験をメインに書かれているのに、
冒頭にその旨特記なく、タイトルからしてまるで一般的な教本のような体裁になっている、
そのギャップに対する違和感」かなぁと。

そしてもうひとつ言うと、一貫して声高な姿勢(内容でなく)に怯んでしまった部分もある。

とはいえ、その逆の反応をした箇所があったことも事実で。
目で読むことを前提とした、声に出して読まない詩、というお話には唸らされた。歌詞とは違うジャンルの「詩」だよなぁ。
加えて、新藤さんも年末のラジオで言っていたけれど、「詩」と「詩っぽいもの」の区別はたしかに難しい。
収録された詩のなかにも、わたしには物語(小説)のように読めるものもあった。

現代詩は言葉についての最新の、最先端の"研究"なのかなと思った。
たとえば化学における(最先端の)研究内容について、
最大限にかみ砕いて説明してもらったところで、たぶんわたしを含む一般の人にはほとんどわからない。
それがたとえば「青色発光ダイオード」といった形に、製品になってはじめて、
一般の人にも受け止められるところまで降りてくる。一般化ってやつかなぁ

この本に書かれていることを読む限り、
現代詩も同じように、一般の人が理解するには高度なレヴェルの"研究"なのかなぁと。*2
もっとも、研究対象がだれしもが同じように使う「言葉」であるから、
化学や物理の研究と比較すると、一般人(に括られるわたし)でも近づける部分は多いのかもしれないけれど。

これまで新藤さんが言及した読了本をすべて手に取ってきたわけではないけど、
今回は違和感を感じたからこそ、あえて手に取ってみた。
こんなふうに、既にすきなものや興味をもったものに触れるだけでなく、
違和感をもったものにも手を伸ばすことには今後も取り組みたいなと思う。


たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

友人が挙げてたからと図書館で借りてきたものの、実はなかなか手が伸びなくて。
でも読みはじめたらすごく早かった。久しぶり(でもないか)に続きを読むのが待ち遠しいお話に出会った。
内容についてはうまく言えないや…美しいお話だな、と思った。
描かれているモチーフも、お話の展開も、登場人物の関係も、美しい。遠い世界のお話だけれども、遠くて、美しい。

*1:2020年11月〜12月頭

*2:これ、もしかしたらだれかがどこかで言ってたことの受け売りになってるかもしれない…自信なくなってきた……